学校に行きたくなくなることはよくあります。
友達づきあいがうまく行かないとき。
勉強がついていけなくて取り戻せないし時間の無駄に感じるとき。
あなたが納得して「明日からがんばろう!」と思えるように、中学生が学校に行く本当の理由と意味を紹介します。
なぜ中学生は学校に行かなければいけないのか?
親も先生も口を揃えて言います。
義務教育なんだから中学校に行きなさい。
果たして義務教育とはなんなのでしょう?
何を学ぶために義務教育で中学校に行っているのでしょうか?
義務教育とはどういうこと?
義務教育とは、国があなたの親に対して「自分の子供を学校に通わせることを義務付けた」ものです。
憲法第26条第2項や教育基本法第4条に明記されています。
その中で、自分の子供に小学校1年から中学校3年までの9年間学校に通えるように準備をすることを義務付けています。
なので、厳密にはあなたの親が通わせる義務を負っているということになります。
あなたは義務ではなく教育を受ける権利を持っています。
憲法第26条第1項や教育基本法第3条に明記されています。
学校に行かなくても罪ではない
あなたが持っているのはあくまで教育を受ける権利です。
なので、親がちゃんと中学校に通える手続きや準備をしているとしても、あなたがどうしても中学校に行きたくないのなら、行かないという選択肢は残されています。
しかし、だからといって親を説得して行かないことに決めて終わり!とは簡単にいきませんよね。
あなたが求めているのは、行かなくて良い理由ではなくて、納得できる中学校に行く理由と意味ですよね。
義務教育を受ける意味
中学校に義務教育として行く意味は、大きく3つです。
・大人になって一人で生きていけるための基礎知識を身につけること。
・社会人として自分が生きられるだけでなく、日本国民の一人、社会の一員として自覚をもって、その役割を果たせる能力を身につけること。
・小学校で学んだ実生活に必要な知識を発展させ、社会の一員として自分の能力を発揮できるようにする。
分かりにくいですね・・・。
要するに、
ルールを守って行動できる力をつけよう。自分が興味あること以外の知識や能力も身につけておくと何かあったとき協力しやすいから、心も頭も勉強しよう。
みたいな感じです。
これ、言っていることは間違いではないですよね。
ただし、それを本当に中学校で学べているのか?といえば疑問に感じるかもしれません。
ここで挙げた義務教育で中学校に行く意味に当てはまるのが、中学生が学校に行く理由として挙げられることの多い「学校での勉強」、「人間関係を学ぶ」、「社会性を身につける」といった考え方です。
どう繋がるの?と思いますよね。
説明していきます。
中学生が学校に行く理由
勉強するため、高校に進学するため
勉強する一番いい時期だから
今のあなたはなりたい職業はないし、無理に勉強したくないと思っているかもしれません。
でも、未来のあなたはどうしてもなりたい職業を見つけているかもしれません。その時必ず、その職業になるための勉強をすることになります。
その意味でも、今のあなたは勉強するには一番いい時期にあります。
どういうことか?
脳科学で流動性知能と結晶性知能という言葉があります。
流動性知能は知識を脳に詰め込む能力。結晶性知能は脳に詰め込んだ知識を組み合わせて応用して行く能力です。
流動性知能は20歳をピークに急降下してしまいます。
大人になってから新しい知識を入れようと思っても脳の能力が低下しているので、今よりもっと勉強しても身につきにくくなってしまいます。
大人になってから勉強しようとしても、働いて生活費を稼がないと生きていけません。
今は勉強だけに集中することができる時期で、その効果も高いです。
勉強は必ずやった分だけ報われる
「自分の価値を勉強だけで決めつけて欲しくない!」と思うかもしれません。
しかしこれは違います。
勉強は一番平等にランク分けしてくれます。
あなたの価値を決める基準は他にもあります。
顔がいい、上司に気に入られる、運がいい・・・など。
これらはどれも時間をかけて努力をしたからといって、必ず報われるものではありません。
それに対して、勉強はやった分だけ必ず実力がつき成績が上がります。
いい高校に進学するため
いい高校に行けば勉強の難しさが上がるので、いい大学にも行けます。
学歴社会ではなくなったと言われますが、学歴も大切です。
ちゃんと勉強してきた努力をすることのできる人間は、会社に入ってもそこで必要な勉強をして努力することができるという風にみなされます。
人間関係を学ぶ
気の合う仲間を作る
一人の人間として生きて行くためにも、自分を見てくれている仲間がいることは大切です。
やりたくないことを一緒にがんばる勇気を与えてくれます。
仲間がいると自分がどんな人間かを知ることもできます。
分かり合えないことを分かる
中学校には同年代の13歳から15歳までの子供とほんの少しの大人がいるだけです。
同年代の中学生同士でも意見が全く合わないことのほうが当たり前です。
これから社会に出ると年齢だけでなく人種や言語も全く違う人たちと関わって行くことになります。
今よりもっとコミュニケーションは難しくなります。
そのためにも
今、身近にいる人たちと少しでも分かり合えるようにするにはどうすればいいか?
分かり合えないならどんな付き合いをすればいいか?
これを考えて行くことが大切です。
社会性を身につける
やりたくないことも頑張れる力をつける
ここでいう社会性とは、今の日本で当たり前とされている価値観や生き方ができるようになることです。
やりたくもない苦手な勉強をすることもここにつながります。
100点を取ることが目的ではありません。
やりたくないと思ったことから逃げずに立ち向かえる、その努力をする姿勢が大切なのです。
やりたいことをやるためには、やりたくないこともできなくてはいけません。
社会を生き抜く力を身につける
好きな人とだけ付き合えれば楽でしょう。
しかし、どんな生き方をしたとしても必ず人と関わらなくては生きていけません。
そして、いつも好きな人とだけ付き合うことはできません。
悩みがあっても担任の先生が頼りなかったり、熱血すぎて相談しにくいことがあります。
そうしたときにも諦めてしまうのではなく、「どうすれば自分が望むように行動してもらえるようになるか?」を考えて少しでも自分にとって生きやすい環境を作る術を身につけることを学びます。
いじめからは逃げよう
今までやりたくない苦手なことも努力できる力が大事と話してきましたが、努力すべきでない問題もあります。
いじめです。
努力してなんとかなる時もありますが、努力するだけあなたが苦しく、精神的にも一生残る傷を負うことの方が多いです。
親、担任の先生、生徒指導の先生、保健室の先生など身近な信頼のおける大人に相談してください。
まとめ:中学生が学校に行く理由や意味|なぜ義務教育で行かないといけないか解説
・義務教育は親の義務であなたは教育を受ける権利を持っています。
とはいえ、親に納得してもらい学校に行かない決断をすることは簡単ではありません。
行かなくても卒業はできますが、行かない分の勉強などをどうやって補うか?
また義務教育の中学校と違い、塾やフリースクールはお金がかかります。
・中学生が学校に行く理由は「学校での勉強」、「人間関係を学ぶ」、「社会性を身につける」の3つ。
勉強はやった分だけ成果が上がります。分からなくてついていけない現状は辛いでしょうが、先生に助けを求めてください。動かないでいるともっと辛くなるだけです。
一人でもいいので気の合う仲間を作る努力と話し合う努力をしましょう。最終的にいい友達が作れなくても、話し合いが思うようにまとまらなくても、その努力した経験は必ず役立ちます。
やりたくない苦手なことに立ち向かいましょう。完璧は目指さなくて大丈夫です。諦めずに頑張る姿勢が大切です。
・いじめからは逃げましょう。
周りの大人を巻き込みましょう。それはあなたが抱える必要のないことです。
・最後に
人生の選択は本当に難しいです。どうしても選ばなかった道がどうなっていたか気になってしまいます。
どうかよくよく考えてください。そして、選んだ道は立ち止まらずに進み続けてください。
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